薪ストーブと素敵な老夫婦がいる望雁の喫茶店カレー(高島市マキノ町)

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喫茶とカレーのお店 望雁

都会では、やれインドカレーだ、スリランカカレーだ、ネパールカレーだ、欧風カレーだと騒がれるが、いつもおいしいカレーを食べていると、カレー好きになった原点を忘れてしまのではなかろうか? 40代同世代のカレーの原点といえば、家の2日目のカレーや喫茶店で食べるおいしいカレーだったはず。

そんな気持ちに再びさせてもらったのが、今回紹介する滋賀県は高島市のマキノ町に望雁である!

大阪の人からは「そんな場所知らん」と言われるかもしれないが、定年後の移住者が多く、別荘地としても人気があるのが高島市マキノ町。この近辺は迷店ぞろいとも言われており、庶民の味方、巨大クレープのピーパス年輪。金持ちの味方、鮒寿し懐石なる湖里庵なる有名店もある。もちろん、山の方に向かうと鯖街道があるので鯖寿司も有名。

しかし、そのどちらのベクトルにも当てはまらないのが、今回の望雁だろう。バス釣り好き・車好き・バイク好きのなかでは知る人ぞ知る有名店だが、一般的にはそこまで有名ではないはず。

バス釣り狂いのカレー好きとして、湖北に釣りに行くさい、いつかは訪れようと決めていたのが、喫茶とカレーのお店望雁だった。

カオスな店構えの望雁

望雁の外観

琵琶湖の湖西沿いの道を走ると、「望雁」の看板が出てくるので、だいたいの場所を知っていれば、まず迷うことはないであろう。小さな喫茶店だが、駐車場も店前にあるので、車を停めるスペースに困ることなさそうだ。

望雁を前にすると、すごいクラシックな佇まいに度肝を抜かれてしまうが、たまたま店外で店主さんが優しく迎えてくれたので、すんなり入ることできた。それにしても、この外観はカオスそのものである。

店内に入るともっとスゴイ状況で、レンガ調の壁に車の写真やらゼンマイ仕掛けの時計などが飾られ、ほんわかする絵画などが所狭しとと並ぶ、品の良い骨董品やのような世界が広がるが、そこの中央に位置する薄型テレビが現代的で笑ってしまう。

ちなみにだが望雁と書いて、モーガンと読む店名、店内にも名刺にもモーガンの写真がある、どうやらイギリスの名車モーガンから名付けたようですね。

イギリスの名車モーガン

出店:モーガン・オート

モーガンはファミリー経営の車メーカーなんだが…そんな話、カレー好きの人には興味はないだろうということで端折ることにする。いっちょかみな俺は、車もバイクも釣りもと多趣味な人生を送っているので、どうしても話が脱線しやすいんです(笑)

店内は薪ストーブがお出迎え

望雁の薪ストーブ

望雁の店内では冬真っ最中ということで、店内中央にある薪ストーブが体を温めてくれる。家にあるエアコン付の暖房器具と違い、柔らかな温かみがあるのが薪ストーブの特徴だ。

実はこの辺り、冬になると薪ストーブを使う家庭が少なくない。やはり田舎暮らしに憧れて来る人達が多い場所だけに、ハイカラなものに目がないのであろう。

店主さんも、マキノ生まれではなく、夫婦そろって移住してきたそうだ。この老夫婦、とっても仲が良くて素敵な生活を送っているのが伝わってくる。めちゃくちゃ話好きで、近所の話から常連さんの話まで、いろんなことを聞かせてくれる。

望雁のメニューは純喫茶?

望雁のメニュー

今でこそ純喫茶と言えば、昭和ナイズされた古い喫茶店をイメージするが、喫茶店は元々2つの業態があり、純喫茶と特別喫茶があったそうな、俺もファンキーなmy爺ちゃんから聞いた話なので、詳しくはわからないが、女性の接客があるのが特別喫茶。そうゆう風なのがないのが純喫茶というカテゴリ分けらしい。

そんな不純な情報が入る前の、俺がイメージする純喫茶のメニューが望雁のようなスタイルだ。無理をせず、自分がキッチリと提供できるものだけをメニューにのせ、コーヒーはサイフォンでこだわって作るみたいな(笑)

もちろん注文は、カレー珈琲セット1000円で一点突破。鼻息荒いシマウマの世界観バリに屈折しない注文だ。注文を受けた店主であるお爺ちゃんは、「そんなうまいもんでもない、普通のカレーよ」と笑いながら奥さんにカレーセットの注文を通した。

カレー珈琲セットのご登場

望雁のカレーセット

カレーセットは、見て驚くなかれ、ひと昔まえに中小洋食屋やファミレスにあったソースポッドにカレールーが入ってくる。そして平皿にライス。付け合わせには福神漬けにらっきょと昭和を貫くスタイルに感銘をうける。

ライスとカレールーを別々に食べるようなお蝶夫人のようなしつけはうけてない!
ためらいもなく、ライスの上にルーをかけて食べることに。

昔ながらのカレーは懐かしさ満点

望雁のカレー

スプーンでカレーを口の中に入れると、なんとも言えぬ懐かしい風味が口内に広がる。なんのてらいもなく出されたカレーだが、喫茶カレーというのはこうじゃなきゃという感じがする。

ホテルのカレーでもなく、スパイスカレーでもない、ましてや欧風カレーという洒落たものでもない普通のカレー、それが喫茶店に求められるカレーではなかろうか。ピクルスじゃなく、福伸付けとらっきょうの組み合わせも、昭和らしくて良いんです!

1皿のカレーにより、早朝から冬の琵琶湖の強風に冷やされた体が温まり、空腹を満たすことができた。食後は楽しみはおしゃべりとコーヒーですね!

最後のコーヒーがたまらんのです!

望雁の食後の珈琲

サイフォンで入れられたコーヒーが登場。ブラックで頂いたのだが、これがうまいのなんの。薪ストーブとコーヒー、最高の組み合わせじゃないですか。コーヒーを飲みながら、ご夫婦と話をする。最高の時間が流れていました。

珈琲を飲み終わった頃、「じゃーまた来ます」と声を掛けたら、「そんなに急いで行かなくても、ゆっくりしていきなさい」と声を掛けられたが、「魚が待ってるんで」と望雁を後にしました。

もし望雁が家の近くにあったらなら、間違いなくコーヒーを飲みに毎日通ってるでしょうね。近くに行かれた際は、寄ってみては如何でしょう。ゆっくりと時間が流れ、癒されること間違いなしですから!

ごちそうさまでした m(_ _)m

望雁 店舗情報

望雁
滋賀県高島市マキノ町中庄28-22
TEL 0740-27-1569